先日の日記にも少し書きましたが、バリではここ数年、犬の毒殺、紛失が多いんです。
というのも、インドネシアでは犬の肉を食べるという食文化があるらしく、たまに町中で「RW」と書いた看板を見かける事があります。RWと書いて、「エル・ウェー」とインドネシアのアルファベット読みで発音します。犬料理は、犬の肉に沢山のスパイスを入れて煮込んだ物、串刺しにして焼いたサテ等があるそうです。普通のバリの食卓には上がらない料理だと思うんですが。そして、ここ数年、バリのあちこちで犬の紛失、毒殺があるのは、実はこのRWの為の肉を調達する為ではないかと、巷では言われています。
私も実は、昨年、愛犬を亡くしてしまいました。朝早くに起きてエサをあげようとしたら、いくら呼んでも姿を現さないので、おかしいなと思って探してみると、庭で口から血を出して倒れていました。慌てて、獣医さんに電話して来てもらいましたが、口から血を出しているのはもう手遅れだと言われ、とりあえず注射してもらいましたが、しばらく後に死んでしまいました。先生は、「最近ウブド近辺で、よく犬が毒殺されるんだよね。ポタシウムと言う、海に撒いて魚が浮かんで来たのを捕まえるのに使われる毒薬を使うんだよ。」と言われていました。
先生が帰られた後、ふと周りを見てみると、直径2cmぐらいの肉のボールが落ちていました。白い粉が薄い紙に包まれていて、その周りをこんがりと焼いた薄い肉が巻いてあり、それを外れない様にグルグルと糸で巻いてありました。プロっぽい巧妙さです。私の犬はおそらく外に出て、お肉を見た私の犬は嬉しくって持って帰って来て、食べたんですね。ほんの少しだけかじった跡があったのですが、それだけでひどく苦しんで死んでしまいました。
犬は昼間は家の庭で鎖に繋いでいたのですが、交通量の少ない夜は鎖を外して自由にしていたのですが、悲しい事になってしまいました。数ヶ月後に家の近くで犬の散歩をさせていたら、同じ毒が道に落ちていました。どうも既にかじられた跡がありました。きっと他の犬が死んだはず。
この毒ですが、夜明け前に犬の多いエリアの道に撒くらしく、その数時間後にトラックがやって来て、道に倒れている犬を拾い集めて去っていくらしいのです。
ところで、毒を食べた犬の肉を人間が食べて害がないのかという質問を獣医さんにすると、ポタシウムは熱すると毒ではなくなるんだよとの事でした。
最近、バリのストリートドッグを救済するNPOが、この犬の紛失、毒殺に関して調査を始めた様です。いつ、どこで犬が居なくなったかという情報を集め、データベース化するそうです。私も情報を提供するつもりです。早く犯人が全て捕まって、バリが犬にとっても過ごしやすい場所になると良いのですが。
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- 2007/06/07(木) 22:20:08|
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